損失リスクの設定
取れるリスクの範囲は?
プロのトレーダー達が設定している損失可能額は、1回のトレードあたり全資金の1~2%
です。証拠金が30万なら、1回のトレードで3千円~6千円の損失が限度です。
この数値は、資金が大きく増えませんが、その代わり大きく減る事もない値です。
相場は難しいものです。また、トレーダーの調子が良い時もあればスランプもあります。
数回の取引失敗で、資金を大きく減らし市場から退場とならないようにするには、
プロトレーダー達の経験則からも、このサイズが適正とされています。
また、損失1~2%は人によって違いますが、4~5回連続で失敗しても精神的に負担
にならない額面とされています。
※取引が順調に回ると複利効果が効いて資金は大きくなります。
資金が大きくなると、1回あたりの損失と利益は大きくなります。
トレードのロット数は?
証拠金が30万でロス設定が1%なら、トレード1回の損失可能額は3千円です。
したがって1回のトレードに使えるロット数は、損失分3千円に収まる範囲になります。
実際の為替レートを使用して考えると、以下の通りになります。
(例A)
ドル円を119.50円で1ロット買ったとします。
この場合、損失が許される価格は119.20円です。
【購入価格】
119.50円×1ロット×1万通貨=1,195,000円
【損失ライン(ロスカット金額)】
119.20円×1ロット×1万通貨=1,192,000円
【差し引き、3,000円の損失まで】
(例B)
ドル円を119.50円で2ロット買った場合、損失が許される価格は119.35円です。
【購入価格】
119.50円×2ロット×1万通貨=2,390,000円
【損失ライン(ロスカット金額)】
119.35円×2ロット×1万通貨=2,387,000円
【差し引き、3,000円の損失まで】
(例C)
ドル円を119.50円で3ロット買った場合、損失が許される価格は119.40円です。
【購入価格】
119.50円×3ロット×1万通貨=3,585,000円
【損失ライン(ロスカット金額)】
119.40円×3ロット×1万通貨=3,582,000円
【差し引き、3,000円の損失まで】
ロット数が上がるにつれ、損失ライン(ロスカット金額)も引き上がり、トレードは難しくなります。適正な幅をもった損失可能額とロット数の組み合わせが必要となります。
リスクを取った見返りは?
「取引」とはリスクと引き換えにリワード(利益)を得る行為です。
1回あたりの取引で取れるリスクは全資金の1%と記載しましたが、では、1%のリスクに
対して、どのぐらいのリワードが必要になるでしょうか?
【資金管理・目次】
》》1.あなたは何の為にFXをするのでしょうか?
》》2.相場は先が読めないもの
》》3.損切り(ロスカット)の重要性
》》4.プロスペトク理論とは
》》5.プロも行う資金管理
》》6.損失リスクとロット数
》》7.バルサラの破産確立表から見るリワード
》》8.複利運用と資金管理